横浜中華街で買うべき「絶品肉まん」4選

2022.5.18

3. 聚楽（税込270円）

関帝廟正面を通って右へ曲がり、長安道に入ってほどなくして右手に見える聚楽（じゅらく）。お店のシャッターが閉まっていることがあるが、基本的に火曜日以外は営業しているのでドアを開けて入り、肉まんを購入できる。

店内では肉まんのほか、中国風蒸しパンの馬拉糕（マーラーカオ）（税込440円）や旦糕（タンカオ）（税込440円）も売れているそうだ。肉まんは5個セットで税込1350円だが、単品でも購入可能で1個税込270円と、中華街相場では格安である。

見ためがツルンとして美しい純白の生地はあっさり。そして甘さ控えめのプレーンな味。それゆえ具の存在が引き立つともいえる。

具は豚肉がメインで椎茸やタケノコも練り込まれているのだが、一口食べた瞬間から椎茸の薫りが広がり、薫りと味覚の双方に魅了される。

甘くない生地は、豚肉の旨味を受け止める媒介役として最適なだけでなく、椎茸の旨味と薫りをより際立たせる。

食感としても椎茸のキュッとした感触と、タケノコのコリッとした振動が楽しい。やや具が粗くカットされているのも食感を際立たせる。

店名：聚楽
住所：神奈川県横浜市中区山下町143
営業時間：11:00～21:00 （要確認）
定休日：火曜日（要確認）
備考：臨時休業や時短営業等の場合がありますのでご確認ください

4. 天龍菜館の肉まん（税込250円）

天龍菜館の店内は、「中国の下町食堂がそのまま日本にワープしたのかな？」と思えるほど雰囲気が中国。狭いが客が途絶えることはほぼなく、話している言葉から推測するに、客の多くが中華圏出身者だと思われる。つまり本場の方に愛されている店。肉まんも期待できる。

が……しかし、どこにも肉まんメニューがない。テイクアウト用としても肉まんと書かれていないように思えるが、店員さんに「肉まんください」と伝えれば購入可能である。

持ち帰り用の肉まんは、冷凍状態でビニール袋に入れた状態で手渡される。

ここの肉まん、結論からいうと一番気に入った。まず具（あん）と生地の相性がすこぶる良い。生地はほんのり甘めで、豚肉がギュッと丸められた具も甘め。しかし甘ったるいわけではなく、肉汁の旨味のあとから甘味がやってくる立体的なマリアージュが素晴らしい。

生地と具の量のバランスも良い。生地はかなり厚めだが、具がそれに負けずに隙間なく詰まっている。生地だけを食べても優しい甘さが堪能でき、具の旨味とのメリハリが体感できて味覚的に楽しい時間を過ごせる。

また、蒸し直しても具から生地に肉汁がわずかしかあふれ出ないのだが、具にはパンパンに肉汁が含まれており、具を食べた瞬間に広がるジューシーな肉汁を堪能できる。

なお、この天龍菜館、「酢豚」が絶品とのことで再訪を誓った。

店名：天龍菜館
住所：神奈川県横浜市中区山下町232
営業時間：11:00～24:00 （要確認）
定休日：不定休（要確認）
備考：臨時休業や時短営業等の場合がありますのでご確認ください

そうだ横浜中華街で肉まんを食べよう

ガイドブックで見つけた店に行くのも良し。「なんとなくおいしそう」と思った店で人気メニューを聞いて食べても良し。いろいろな中華街の楽しみ方があるが、おいしい肉まんがとにかく食べたい！というのであれば、今回ご紹介した肉まんを試しに食べてみてはいかがだろうか。

皆さんの横浜中華街めぐりの参考になれば幸いである。

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クドウヒロカズ

旅人・編集者・ライター
ガジェット通信、ロケットニュース24、Pouchの初代編集長・創設者。TVチャンピオン「焼肉王選手権」「デカ盛り王選手権」共に準優勝。日清公認どん兵衛士。空条海苔助の名義で「世にも微妙なグルメレストラン」「彦龍のノリヒコさん」出版。「月曜から夜ふかし」出演。無人航空従事者試験3級、一級小型船舶免許所持。秘境レポには定評あり。昭和的な「個人経営の焼肉屋」をめぐる旅をする焼肉マニア。