「河崎さん、2023年に買って一番良かったものって何ですか?」
日頃から、他人(ひと)から見ればどうでもいいようなものに浪費しがちな性分です。そのくせ、大きな買い物は勇気がなくてできない。だけど光りモノやアニマル柄に限って、つい目に入って欲しくなる。服やらコスメやら雑貨やら、それほど大した金額でないようなものばかり、特に必要もないのに「可愛いから」「素敵だから」とチマチマ買っては家に持ち帰り、「いいわぁ」とうっとり集める、あまり賢くないカラスみたいな暮らしをしています。
ですから、i4Uの編集さんに「河崎さん、2023年の終わりに、今年買ったものの中で一番良かったものを教えてください」と言われた時も、
「えっと、今年もしょうもないものはたくさん買ったんですけど、そういえば何を買ったかな……」
と、自分の浪費内容を思い出すこともできないような体たらくでした。
「このブランドで○○を買って、これからの自分のキャリアに覚悟ができました」とか、「この職人技が光る名品に出会って、これまでの人生なんだったんだって思いました」みたいな、人生変わるような何かに出会ったっけ。いや〜、そんな気合い入る買い物とか支払い、してないからなぁ……。
あっ、あった。人生を(ちょっと)変えた支払い。モノよりコト消費ってやつ。
ですから、i4Uの編集さんに「河崎さん、2023年の終わりに、今年買ったものの中で一番良かったものを教えてください」と言われた時も、
「えっと、今年もしょうもないものはたくさん買ったんですけど、そういえば何を買ったかな……」
と、自分の浪費内容を思い出すこともできないような体たらくでした。
「このブランドで○○を買って、これからの自分のキャリアに覚悟ができました」とか、「この職人技が光る名品に出会って、これまでの人生なんだったんだって思いました」みたいな、人生変わるような何かに出会ったっけ。いや〜、そんな気合い入る買い物とか支払い、してないからなぁ……。
あっ、あった。人生を(ちょっと)変えた支払い。モノよりコト消費ってやつ。
Let’s華やげ!潤え!
最近、なんか人生に華がないなって思って「お花」を始めたのです。フラワーレッスンコースを初級から受講し、花や草木のいい香りと美しい彩りに囲まれ、一気に人生が華やぎました、物理的に。
ホラ、漫画や映画で、熟女の女優が年季の入った自分の肌からシワやくすみを飛ばして綺麗に見せたいからと、「もっと光(照明)をちょうだい!」とか横柄に言ったりするじゃないですか、要はあれと同じ。気分はアントワネット、いやブリジット、それともシャルロット、何でもいいわフランスっぽい名前なら。
花を背負(しょ)って華麗に登場。人生にツヤとハリをオン、花は天然のヒアルロン酸、いやボトックス? 何にせよ花があると途端に潤うんですよ、人生が!
正直言うと、SNSで知人のゴツいIT社長(40代おじさん)が華道を始め、エキセントリックな美意識を臆面もなくほとばしらせた写真をバンバン上げているのが羨ましかったのです。決して珍しくはない花材を使いながら「なんでそうなるねん」と絶句するような結果が出てくる。絵や書と同じで、ものづくり全般、作品には人間の中身がそのまま出る。
お茶や花あしらいも同様で、古来から人は手を動かすことで自分と対話し、内側を覗いてきたのでしょう。よし、私も自らの深い淵(うそ。浅い)の中を覗いてみようではありませんか……(震え声)。
ホラ、漫画や映画で、熟女の女優が年季の入った自分の肌からシワやくすみを飛ばして綺麗に見せたいからと、「もっと光(照明)をちょうだい!」とか横柄に言ったりするじゃないですか、要はあれと同じ。気分はアントワネット、いやブリジット、それともシャルロット、何でもいいわフランスっぽい名前なら。
花を背負(しょ)って華麗に登場。人生にツヤとハリをオン、花は天然のヒアルロン酸、いやボトックス? 何にせよ花があると途端に潤うんですよ、人生が!
正直言うと、SNSで知人のゴツいIT社長(40代おじさん)が華道を始め、エキセントリックな美意識を臆面もなくほとばしらせた写真をバンバン上げているのが羨ましかったのです。決して珍しくはない花材を使いながら「なんでそうなるねん」と絶句するような結果が出てくる。絵や書と同じで、ものづくり全般、作品には人間の中身がそのまま出る。
お茶や花あしらいも同様で、古来から人は手を動かすことで自分と対話し、内側を覗いてきたのでしょう。よし、私も自らの深い淵(うそ。浅い)の中を覗いてみようではありませんか……(震え声)。
いざ、くすみがちな我が人生に華やぎカモン!
花屋さん直営フラワースクールにて
お花を始めたい、となった時、どこのスクールで習うのかで習い事ライフは全く別物になります。ナントカ流の「華道」をしてみたいのか、それともお洒落なフラワーアレンジメントがしたいのか。資格を取りたいのか、それとも自分が楽しむだけでいいのか。フリーランスという職業上、一定の曜日や時間に通うことを保証できない私が門を叩いたのは、全国約90店舗を展開する青山フラワーマーケットが南青山の本店などで直営するスクール「hana-kichi ハナキチ」でした。
入会金や更新料は不要。資格を取得するわけではないけれど、日常の暮らしで楽しむ花の扱い方や生け方の基礎から応用まで学べるスクール。コースとして推奨されるレッスンの順番は一応決まっているけれど、通うペースは自分で決めてよくて、順番通りに受けられなくても大丈夫というのが心強い限りです。レッスンは昼夜頻繁に開催されており、自分の都合のいい日を選んで4日前までに予約。もし土壇場で受けられないとなれば、翌日まで花材だけ受け取りに行くこともできます。
コースレッスンだけでなく、クリスマスやお正月、旬の花を楽しむ単発レッスンもたくさん設けられ、上級者でなくてもブーケやアレンジメント、リース作りなどにチャレンジできるのも嬉しい建て付けです。そして何よりも、扱うのがあの青山フラワーマーケットが選ぶ、お洒落で可愛いお店の雰囲気そのままのお花たち、キャッ!
入会金や更新料は不要。資格を取得するわけではないけれど、日常の暮らしで楽しむ花の扱い方や生け方の基礎から応用まで学べるスクール。コースとして推奨されるレッスンの順番は一応決まっているけれど、通うペースは自分で決めてよくて、順番通りに受けられなくても大丈夫というのが心強い限りです。レッスンは昼夜頻繁に開催されており、自分の都合のいい日を選んで4日前までに予約。もし土壇場で受けられないとなれば、翌日まで花材だけ受け取りに行くこともできます。
コースレッスンだけでなく、クリスマスやお正月、旬の花を楽しむ単発レッスンもたくさん設けられ、上級者でなくてもブーケやアレンジメント、リース作りなどにチャレンジできるのも嬉しい建て付けです。そして何よりも、扱うのがあの青山フラワーマーケットが選ぶ、お洒落で可愛いお店の雰囲気そのままのお花たち、キャッ!
お洒落で可愛い花材を扱うフラワーレッスンにテンションがバリ上がる
そもそも、お花って店頭で買ったあと、自宅の花びんに合わせてどう生ければ長持ちするのか、どう生ければ綺麗に映えるのか。そのちょっとしたコツさえわかれば「花のある暮らし」がかなりバージョンアップすると思いませんか。
素敵なブーケに仕上がりました。これできっと私の人生にも華やぎがもたらされるに違いない
河崎 環
コラムニスト・立教大学社会学部兼任講師
1973年京都生まれ神奈川育ち。慶應義塾大学総合政策学部卒。子育て、政治経済、時事、カルチャーなど多岐に渡る分野で記事・コラム連載執筆を続ける。欧州2カ国(スイス、英国)での暮らしを経て帰国後、Webメディア、新聞雑誌、企業オウンドメディア、政府広報誌などに多数寄稿。ワイドショーなどのコメンテーターも務める。2022年よりTOKYO MX番組審議会委員。社会人女子と高校生男子の母。著書に『女子の生き様は顔に出る』(プレジデント社)など。