「フツーのスマホ」では体験できない、折りたたみスマホのメリット5つ
では次に、実際に筆者の経験も含め、折りたたみスマホならではのメリットを5つ、紹介しよう。
1. 字幕もコメントもしっかり読める、動画視聴に最適
前述したように横ワイド型スマホは、本体を開くと7.5インチ前後、ほぼ4:3の縦横比を持つディスプレイが現れる。4:3の写真を完全に全画面で表示できるし、16:9の動画も大きく表示できる。またYouTubeなら動画のコメントも無理なく表示できる。一般的なスマホであれば動画は全画面表示できるだろうが、動画の表示サイズそのものは小さい。
YouTubeを表示
2. 2つのアプリを無理なく使える
横ワイド型スマホは、2つのアプリを同時に開けることも大きなメリットだ。例えばメッセージアプリで受け取ったメッセージに地図や動画のURLがあったとき、これまではURLのタップ後は他のアプリに画面表示を切り替える必要があった。横ワイド型なら、メッセージアプリの横にそのまま別のアプリを開くことができる。
ここで、これまでのスマホを使っていた感覚だと「1度に2つのアプリを同時に使うことがあるだろうか?」「2つ同時に使うと便利なアプリはどれだろうか」と考えるだろう。実は無理してそう考える必要はない。「あるアプリの使用中に、リンクをタップすれば別のアプリが自動的に隣に表示される」ので、必要な時だけ2つのアプリを並べて使えばよいだけなのだ。最近の使い方なら、AIアシスタントに質問を投げかけ、回答として表示されたリンク先を横に並べて開く、なんて使い方も便利だろう。
ここで、これまでのスマホを使っていた感覚だと「1度に2つのアプリを同時に使うことがあるだろうか?」「2つ同時に使うと便利なアプリはどれだろうか」と考えるだろう。実は無理してそう考える必要はない。「あるアプリの使用中に、リンクをタップすれば別のアプリが自動的に隣に表示される」ので、必要な時だけ2つのアプリを並べて使えばよいだけなのだ。最近の使い方なら、AIアシスタントに質問を投げかけ、回答として表示されたリンク先を横に並べて開く、なんて使い方も便利だろう。
2つのアプリを同時に表示できるので、AIも使いやすくなる
3. 閉じても開いても同じ体験
2つのアプリを左右に並べて表示すると、それぞれの表示サイズは、本体を閉じた状態の画面とほぼ同じになる。つまり本体を開けば、閉じた状態で使っているアプリの画面を左右に2枚並べて使える。iPhone Duoは、開いた状態で同時に表示できるアプリが2つに限られるものの、各アプリの表示サイズがほぼ変わらないため、閉じた状態と同じ感覚で操作できるわけだ。
閉じた状態の表示。本体を開くと、この表示を2つ並べられる
4. 手帳感覚で手書きもできる
さらにiPhone Duoは、Apple Pencilによる手書き入力に対応する。現在市場には専用のペン入力対応の横ワイド折りたたみスマホはファーウェイのPura X Maxしかなく、筆者も同機では専用ペンを使っていた。本体を縦持ちすれば小型のメモ帳を持ったような感覚で使える。縦持ちしたときの大きさはB6サイズのノートを一回り小さくしたサイズ感であり、手書きメモやイラストを書く用途に十分使うことができる。
筆者が以前使っていたファーウェイ「Pura X Max」は専用ペンが使えた
5. 三脚不要、写真撮影も簡単
これは折りたたみスマホ全般のメリットだが、本体をL字型に折り曲げて机の上においてカメラアプリを使えば、そのまま写真撮影ができる。iPhone Duoの場合はメインカメラだけになるが、写真撮影したいときに三脚がなくともスマホをテーブルの上などに置けばいい。このときL字に折り曲げなくとも、「ハ」の字に開いておいてもいい。さらにビデオ会議をするときなども、L字に置いて内側のカメラを使える。
シャオミ「Xiaomi 18 Fold」をL字に折り曲げれば、手軽に写真を撮影できる。三脚不要は便利だ
折りたたみスマホのデメリットとは?
ここまで折りたたみスマホの利便性や楽しさを書いてきたが、メリットばかりがあるわけではない。
まず1番目の大きな問題は、価格が非常に高い。SIMフリー端末のメーカー価格は、最小のメモリ構成でもiPhone Duoは36万4800円、Galaxy Z Fold8でも26万5385円(記事執筆時点)だ。この価格を出すならば、iPhone 18 Pro MaxやGalaxy S26 Ultraといった上位モデルも楽に買える、と考えるのが当然だろう。
ただしこの価格感は、折りたたみスマホを「たまに開いて大画面が使えるスマホ」として考えたときのことだ。そうであれば従来型のスマホと価格を比較するのも理解できる。一方で、筆者が提唱するように「普段はコンテンツ表示に便利な小型タブレット、閉じれば片手で持ち運べるスマホ」と、タブレット+スマホという1台2役で考えた場合は、2つのデバイスを1台にまとめた製品であり、価格が割高になること自体にも価値観を見出すことができるのではないだろうか。
まず1番目の大きな問題は、価格が非常に高い。SIMフリー端末のメーカー価格は、最小のメモリ構成でもiPhone Duoは36万4800円、Galaxy Z Fold8でも26万5385円(記事執筆時点)だ。この価格を出すならば、iPhone 18 Pro MaxやGalaxy S26 Ultraといった上位モデルも楽に買える、と考えるのが当然だろう。
ただしこの価格感は、折りたたみスマホを「たまに開いて大画面が使えるスマホ」として考えたときのことだ。そうであれば従来型のスマホと価格を比較するのも理解できる。一方で、筆者が提唱するように「普段はコンテンツ表示に便利な小型タブレット、閉じれば片手で持ち運べるスマホ」と、タブレット+スマホという1台2役で考えた場合は、2つのデバイスを1台にまとめた製品であり、価格が割高になること自体にも価値観を見出すことができるのではないだろうか。
高価格は悩ましい問題だが、「タブレット+スマホの1台2役」と考えれば、割高感にも価値が見い出せるのではないだろうか
2つ目は製品の耐久性だ。ネット上のレビュー動画などを見ると、折りたたみスマホの破損例も多く見かける。筆者の感想としては、アクセス数を稼ぐためにわざと本体を壊すような動画も多く見られ、心が痛むところであるが、7年間折りたたみスマホを使い続けてきた経験からすると、たしかに落下時などは一般的なスマホよりも強度が弱いと感じられる。
この耐久性に関しては、高価な端末なのでおのずと大切に扱うだろうし、もっと言えば従来のスマホと同じようには扱えない、という心構えが必要なところになるだろう。また画面破損の修理費用も高価なので、保証プログラムへの加入は必須となる。なおサムスンなどは折りたたみディスプレイに保護フィルムが貼られているが、これが1年程度ではがれてしまうこともある。これも特殊なフィルムなので、保証プログラム加入はやはり必須と言わざるを得ない。
この耐久性に関しては、高価な端末なのでおのずと大切に扱うだろうし、もっと言えば従来のスマホと同じようには扱えない、という心構えが必要なところになるだろう。また画面破損の修理費用も高価なので、保証プログラムへの加入は必須となる。なおサムスンなどは折りたたみディスプレイに保護フィルムが貼られているが、これが1年程度ではがれてしまうこともある。これも特殊なフィルムなので、保証プログラム加入はやはり必須と言わざるを得ない。
本体やディスプレイの破損にも備え、保証プログラムへの加入は必須だ
さらに3つ目として、これはiPhone Duo特有の問題だが、スマホとしてはかなり重い、254gという重量になっている。ただしこれも、スマホではなく小型タブレットであると考えれば、許容できるのではないだろうか。
加えて片手使いが不便という点も懸念されるだろう。ここは、購入前に実機を触って、実際に文字入力を試してみてほしい。
加えて片手使いが不便という点も懸念されるだろう。ここは、購入前に実機を触って、実際に文字入力を試してみてほしい。
片手入力は実機で試したほうがいい
他にも細かいデメリットは、使い方や使う人によってあるだろう。だが筆者が7年間も折りたたみスマホを使い続けているのは、「フツーのスマホには戻れない、高い満足度」があるからだ。大画面での動画視聴、複数アプリの同時表示、三脚不要で即座にビデオ通話開始など、日常的に折りたたみスマホでなければできない使い方をしている。
最新のスマホが出てくると、「これは買わなくてはならないかも?」と思う人も多いかもしれない。折りたたみスマホはいままでスマホのアップデートモデルではなく、スマホ+小型タブレットという、これまでにはない、新しいカテゴリの製品なのである。従来型のスマホが便利だと感じるならそれ使い続けるのもいいだろう。無理に折りたたみスマホに買い替える必要は全くない。しかし、実際に製品を触ってみて、これまでにはない新しい体験にワクワクできると感じたのなら、これまで伝えた点を確認しながら、購入を検討してみてほしい。新しい「利便性」と「楽しさ」を体験できるだろう。
最新のスマホが出てくると、「これは買わなくてはならないかも?」と思う人も多いかもしれない。折りたたみスマホはいままでスマホのアップデートモデルではなく、スマホ+小型タブレットという、これまでにはない、新しいカテゴリの製品なのである。従来型のスマホが便利だと感じるならそれ使い続けるのもいいだろう。無理に折りたたみスマホに買い替える必要は全くない。しかし、実際に製品を触ってみて、これまでにはない新しい体験にワクワクできると感じたのなら、これまで伝えた点を確認しながら、購入を検討してみてほしい。新しい「利便性」と「楽しさ」を体験できるだろう。

山根 康宏
香港在住携帯研究家
スマホとSIMを求めて世界各国を取材中。海外、特に中国の通信事情に精通している。大手メディアへの執筆も多数。海外スマホ・ケータイを1800台所有するコレクターでもある。












