SKRILLEX、ANYMA、HAMDIに熱狂! "進化するダンスミュージックフェス"を体現したGMO SONIC 2025初日レポート

Jun Fukunaga

GMOインターネットグループSpecialイベント映画・音楽

圧倒的な没入感で観客を魅了!“見せて踊らせるショー”を体現したANYMA

今年のGMO SONICにおいて、最も注目が集まっていたといっても過言ではないANYMAは、ファンの期待を超える圧巻のオーディオビジュアルライブを披露した。

ライブでは冒頭、巨大なヒューマノイドキャラクター「EVA」の映像がステージ後方のスクリーンに映し出されると、EVAがスクリーンに迫り、それを叩き割ろうとする衝撃のシーンからスタート。その後、聖書の創世記をモチーフにしたストーリー性のある映像が、メロディックテクノに合わせて次々に展開され、映像には渋谷の「109」も登場するなど、日本のファン向けのサービスショットがしっかりと差し込まれていたことが印象的だった。

これらの映像はGMO SONICのスケールアップしたLEDスクリーンによって、魅力が増幅。高精細な映像クオリティが観客の没入感を大いに高めた。さらにANYMAは、最近SNSで話題になったポップスターとの最新コラボ曲も披露。FKA twigsとの「Eusexua (Anyma Remix) 」、Ellie Gouldingとの「Hypnotized」では、それぞれサイボーグ化したコラボアーティストの映像も登場し、インパクトのある映像によって、ファンの没入感はさらに高まった。

映像演出は印象的なだけでなく、実際に体験してみると新たな発見もあった。それは、このオーディオビジュアル(AV)セットが単なる"見せるショー"ではなく、あくまでも"見せて踊らせるショー"として巧みに構築されていたことだ。

ANYMAのAVセットは良い意味で映像が派手なため、どうしてもそこに目を奪われる時間は多い。しかし、ANYMAの音楽は、あくまでもダンスミュージックであり、フロアで踊るための音楽だ。そのことを証明するかのように、パフォーマンスの中では、あえてEVAが登場する派手な映像を控えめにし、観客の意識をそこからそらして踊ることに意識を向けさせる時間も設けられていた。ダンスミュージックとしてのANYMAの音楽の本質的な魅力をフィジカルに実感できたことは、大きな収穫だった。

Photo by masanori naruse

グラミー賞受賞曲から往年のEDMアンセムまで! 盛り上がる選曲が光ったSKRILLEX

初日のヘッドライナーを務めたSKRILLEXは、DJセットの序盤から2024年グラミー賞を受賞した人気曲「Rumble」やキャリア初期の代表曲「Scary Monsters and Nice Sprites」といった、新旧の自身の代表曲を惜しげもなくフロアに投下。ダブステップ中心の選曲で会場をいきなり沸かせた。

また、近年のトレンドであるジャージークラブや、Boys Noizeとのテッキーなコラボ曲「Fine Day Anthem」のようなテックハウス、さらには「XENA」や「TAKA」などクロスオーバーな人気を誇る楽曲までプレイ。幅広い選曲もSKRILLEXの“最新モード”を感じさせた。

こうした最新のトレンドを押さえた選曲の一方で、SKRILLEXは、Avicii「Levels」やJack Ü「Where Are Ü Now」、Benny Benassi「Cinema」の自身によるリミックスといった往年のダンスアンセムも披露。2010年代からダンスミュージックファンに親しまれてきた名曲は、2020年代のシーンをも魅了するタイムレスな輝きを放っていた。

SKRILLEX自身の新旧のヒット曲を中心に構成された約100分のDJセットは、終始観客を盛り上げつづけたが、特筆すべきは、世界中のクラバーを虜にしてきたスーパースターDJならではのズバ抜けた選曲センスだ。それが遺憾なく発揮された、パーティー感あふれるSKRILLEXのDJセットは、豪華ラインアップに注目が集まった今年のGMO SONIC初日を締めくくるにふさわしいものだった。

Photo by masanori naruse

ダンスミュージックに特化した新機軸で魅せた、GMO SONIC 2025初日

最新のダンスミュージックから、話題のオーディオビジュアルライブまでを思う存分に楽しめたGMO SONIC 2025初日。過去2回の開催では、1日でダンスミュージックからK-POP、J-POPまでを楽しめるジャンルレスなラインアップ構成だったが、今年の初日はダンスミュージックに特化。より本格的なダンスミュージックフェスティバルとしての魅力を打ち出すことに成功していた。

この新機軸は、すでに定着したGMO SONICのスタイルを大胆にアップデートする試みといえる。GMOインターネットグループは、これまでも“日本のユースカルチャー・音楽シーンの発展に貢献したい”という想いの下、GMO SONICを開催してきたが、3回目の開催となった今回も、初日の盛り上がりを見る限り、その想いはしっかりと観客に伝わったはずだ。

初日に引き続き、MARTIN GARRIXやROSÉらが出演したGMO SONIC 2025の2日目の模様も、i4Uでレポートする。
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Jun Fukunaga

ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。

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