そこが埼玉でも千葉でも、海外アーティストは「サンキュー、トーキョー」と叫ぶ
遠くから見てもJO1は華やかでカッコよかった(Photo by masanori naruse)
4人前に見えるがこれは3人前で、さらに巨大ターキーレッグ1本も完食(筆者撮影)
ニューヤマザキデイリーストア 幕張メッセ店の強い千葉愛を思うと、私は東京近郊の「ある宿命」を考えずにはいられません。それは、幕張メッセでパフォーマンスする海外アーティストは、基本的にみんな「トーキョー!」と言いながらオーディエンスに手を振ること。「トーキョー!」じゃない場合は「ジャパーン!」です。「チバ〜!」はまず聞かない。
“西海岸の宴会部長”と私が勝手に呼んでいるSTEVE AOKIも「トーキョー!」とシャウト。ステージ登場時はこんな風に自身のレーベルDimMakのセットアップ姿で厚着だったのに、ちょっとずつ脱いで最終的に半裸になっていました(Photo by masanori naruse)
GMOを連呼する新しい学校のリーダーズ
“旅館で食べた出来立ての茶碗蒸しより熱い”と評されるパフォーマンスが特徴の新しい学校のリーダーズ。全員熱かった&かわいかった(Photo by masanori naruse)
逆さまでもノーブルなSUZUKAと、いつも清冽なMIZYUの分け目、そしておそらくこの日のためにキチッと刈り込んだであろうRINのキレキレ側頭部。いいよね〜! そして先頭でSUZUKAの足を担いでいたKANONは、この翌日がお誕生日でした。おめでと〜!(Photo by masanori naruse)
なので、ファンクも、テクノポップスも、GMO SONIC仕様にアレンジされたディスコ歌謡曲も、ちゃんとド派手レーザーとマッチしていました。小劇場のアングラフレーバーが漂うようなダンスだって、大きな幕張メッセに映える映える。とても良かった。個人的に今回のベストパフォーマンスのひとつでした。
フェスとライブは何が違うのか
まず、全てのアーティストが、多かれ少なかれ、アウェーでパフォーマンスをすることになる点がフェスの大きな特徴であり、音楽の祝祭たらしむ部分だと私は思います。ライブとの決定的な違いもそこです。
フェスは、アーティストがアウェーな空気を自分の世界に塗り替えていく様を目撃する場所です。
例えば17日のAFROJACKは、その後に続くSTEVE AOKIやMARSHMELLOのパフォーマンスに向けて、会場の空気をクラブ仕様にたちまち変えてしまいました。しかもちゃんと「日本人のみんながよく知っている大好きな名曲」をたくさん使って、P!NKの「Get The Party Started」なんかをわかりやすく挟んだりしながら、AFROJACKらしい華やかなエレクトロハウスを聞かせてくれるわけです。なんだか知らないうちにイイ気分にさせてくれるのが私にとってのイイDJの条件なのですが、ホントAFROJACKはうまい!
来たるダンスミュージックのパーティーのために“露払いDJ”の役目をクールにキメた世界のAFROJACK。フロア全体でお酒がすすんだハズ(Photo by masanori naruse)
そしてフェスは「一番のお目当てではないアーティストも見ることになる」空間です。
私を含め、ほとんどの人には「好み」があり、誰もが自分の好みに裏打ちされた閉鎖性を抱えています。なので、フェスに行くと、「お手並み拝見」のような気持ちでアウェーな空気を多少なりとも作ってしまうんです。でも、そんなアウェーさをアーティストは軽々と乗り越えて、私たちから好奇心を引きずり出して、味方にしてしまいます。これはGMO SONICで毎回感じることです。
だから、自分の好みとは全く違うジャンルの音楽やパフォーマンスに触れて「かっこいいじゃん」と思う瞬間が必ずあるんですよね。
誰かが喜んでいる姿を見て「いいもんだね」と思うのもフェスの醍醐味(Photo by Kenji.87)

花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori













