全部でたった300円！縁日から連れ帰った金魚を長生きさせるプチプラグッズで備えあれば憂いなし

2024.7.17

金魚は命！真面目に飼おう！

夏のお祭りや縁日で昔から愛されている「金魚すくい」。ひらひらと泳ぐ小さな金魚を、薄紙が貼られた輪っか（「ポイ」と呼ぶらしいです）で、そ〜っと優しくすくい上げて、自分のおわんに入れたときの、あの感動。そして金魚の入ったビニール袋を片手に縁日を練り歩くあの高揚感。情緒たっぷりな夏のハイライトではありますが、あなたの手元で健気に泳ぐ金魚にとって、その夜は生命の天王山なのです。

残念ながら、縁日の夜に自宅に連れて帰った金魚が翌朝や数日後に命を落としてしまうケースは後を絶ちません。縁日の屋台ではあんなにピチピチと人間を翻弄（ほんろう）しまくっていたというのに！ああ、命ってはかないものなのね……じゃないんですよ。しんみりする前にできることが、わざわざ捕まえてきた命に対してやるべきことが、私たち人間にはたくさんあります。せっかくご縁があってあなたのお家に来てくれた金魚が、たったひと晩だけでも命をつなげたら、その後の生存率はグッと上がり、やがてビッグな金魚に成長するかも。しかも金魚は縁起物！では何をすれば？

準備は意外と簡単。しかも、驚くほどリーズナブルな価格で金魚を迎える体制はつくれます。金魚すくいが大好きな人も、金魚すくいや金魚なんて興味ないよって人も、読んでくださるとうれしいです。ちなみに3月3日は「金魚の日」で、8月の第3日曜は「金魚すくいの日」なのだそう。

たった300円で金魚の“臨時受け入れ体制”は作れる

金魚の受け入れ体制を作るために必要な予算は、わずか300円。しかも日本全国どこにでもある100円ショップで手に入ります。そう、とってもハードルが低いのです。

それでは各アイテムを紹介します。金魚受け入れに備えるセットは、すべて100円ショップの「園芸・ペット」コーナーに並んでいます。大抵同じ棚にレイアウトされているので、すぐに見つけられるはず。

「水をきれいにするゼオライト」
「沸石」とも呼ばれるゼオライトは、超微細な穴がたくさん開いている構造。水中のアンモニアを吸着・除去して水質の悪化を防ぐ効果があります。大事！

「カルキぬき」
ゼオライトと同じくこちらも必須アイテム。水道水に金魚をいきなり入れると、水道水に含まれる塩素（カルキ）が原因で死んでしまいます。水道水のカルキは人間にはどうってことないし、水道水を安心して使ううえで大切な成分ではありますが、お魚には命に関わるのです。

水道水からカルキを除去する方法はいくつかあります。まず、くみ置きした水道水を日光に6時間ほどさらせばカルキは抜けます。でも突如やって来た金魚に「6時間待ってね」なんて言えますか？私は言えません。とくに縁日の金魚すくいで金魚をゲットするのは大抵日没後。ダメだ、絶対に間に合わない！

そこでカルキぬきの出番なのです。液体タイプのこちらは水道水に入れて2〜3分待てばカルキが中和されます。これで縁日の夜も安心。

100円ショップは価格もサイズ感も手頃なのでうれしい

そして最後の1つはこちら。

金魚といえばやっぱりコレでしょ！

「金魚鉢（0.7L）」
プラスチック製で手のひらサイズのかわいらしい金魚鉢。え？水質さえまともなら、入れ物はバケツでもいいじゃないかって？いえいえ、金魚鉢に入れると金魚はかわいいのです。かわいく泳ぐ姿を見れば、お世話したい気持ちが倍増するはず。

でも「ここまで金魚金魚していないガラス製の鉢がいいわ……」という方にはIKEAの花瓶もおすすめ。なんと99円です。金魚が来るまでの間は、お花を生けておくこともできます。

実際にこれらのアイテムを入れてみましょう。

パッと見は砂粒のようなゼオライト

金魚鉢にいきなりゼオライトを敷き詰めて水を入れると、ご覧の通り水が濁ります。ゼオライトは濁りが取れるまでよくすすいでから使いましょう

いつ金魚がやって来てもOKな状態になりました

金魚を待つ間は、こんな感じでしまっておきましょう

金魚との出会いは突然

金魚を飼うつもりなんて、さらさらない人もいらっしゃることでしょう。でもね、縁日の楽しげな雰囲気に誘われて金魚すくいにクラッときちゃった家族が、ふいに真っ赤な金魚を連れて帰ってきちゃうかもしれません。金魚との「出会い」は突然訪れるものです。その金魚を後日どなたかに譲るとしても、ひと晩だけ安心して過ごしてもらえる環境を、300円で、あらかじめ作っておきませんか。

というのも、縁日で金魚をゲットした帰りに「ゼオライトを探すか〜」って100円ショップに立ち寄れるとは限らないからです。もし幸いにも100円ショップが近所にあったとしても、営業時間は過ぎているかも。なにより連れ帰ったばかりの金魚は、金魚すくいで目いっぱい“仕事”をした後なのですから、全身ヘトヘト。そんな状態の良くない金魚を「とりあえずバケツに入れて……」とひと晩置いたら、そこで力尽きてしまうかも。だからこそ事前にそろえておくことが、とても大切なのです。

それに「金魚つかまえちゃったよ〜」と縁日から帰ってきた家族に、「こんなこともあろうかと」と金魚のお世話セットを部屋の奥から取り出して見せたら、きっと家族には一目置かれ、金魚もよろこぶはずです。ぜひご検討ください。