「去年のベストバイたち」はどこへ行くのか
2025年が始まりました。真っさらな気持ちでパリッと新年を迎え、後ろは振り返らない。そんなスタートダッシュを切りつつも、ここはひとつ「今年もお世話になるぞ……!」と私が思うものについて考えてみます。
というのも、年末になると、あちこちのメディアでその年の「ベストバイ(買ってよかったモノ・コト)」を振り返る記事がたくさん公開されます。音楽だったり、映画だったり、洋服だったり、いろんなベストバイ合戦が繰り広げられるわけです。
年の瀬にベストバイ記事を読んで、新しい年を迎えた後にふと思い返して、私は勝手ながらうっすらと心配になってくるんです。記事でたくさん褒めちぎられたものたちは、はたして持ち主と共に年越しできただろうか。あとどのくらいの時間を一緒に過ごせるのか。
なにせ、2025年が終盤に近づけば、新たなベストバイをほめる記事がたくさん出てくるはずです。では、2024年に「よかった!」と絶賛されたものたちは、その頃どうしているのか。いや、静かにおうちで活躍しているのかもしれませんが、私はそういう後日談をこそ知りたい。
……ということで、今回は、私が2024年に買って、2025年も大切に使いたいものについて紹介します。基準は「2024年たくさんお世話になって、この先、10年は肌身離さないであろうもの」です。
※以下、価格はすべて税込み、2025年1月7日時点のもの
というのも、年末になると、あちこちのメディアでその年の「ベストバイ(買ってよかったモノ・コト)」を振り返る記事がたくさん公開されます。音楽だったり、映画だったり、洋服だったり、いろんなベストバイ合戦が繰り広げられるわけです。
年の瀬にベストバイ記事を読んで、新しい年を迎えた後にふと思い返して、私は勝手ながらうっすらと心配になってくるんです。記事でたくさん褒めちぎられたものたちは、はたして持ち主と共に年越しできただろうか。あとどのくらいの時間を一緒に過ごせるのか。
なにせ、2025年が終盤に近づけば、新たなベストバイをほめる記事がたくさん出てくるはずです。では、2024年に「よかった!」と絶賛されたものたちは、その頃どうしているのか。いや、静かにおうちで活躍しているのかもしれませんが、私はそういう後日談をこそ知りたい。
……ということで、今回は、私が2024年に買って、2025年も大切に使いたいものについて紹介します。基準は「2024年たくさんお世話になって、この先、10年は肌身離さないであろうもの」です。
※以下、価格はすべて税込み、2025年1月7日時点のもの
小ぶりなTシャツがキレイに干せる無印良品『アルミ洗濯用ハンガー 約幅33cm/3本組』
トップバッターは無印良品の「アルミ洗濯用ハンガー 約幅33cm/3本組」です。一般的なハンガーのサイズは40〜42cm程なのに対し、こちらは幅が33cmと小さめ。お値段は3本で350円。
このハンガー、襟回りがキュッと詰まった小さなTシャツやパジャマを干すのにぴったりなんです。子ども服にちょうどよいとの声も聞きますが、我が家では、私自身が年がら年中着ている「プチバトー」のTシャツとパジャマを干すときに活躍しています。
プチバトーは、ベビー服や子供服で人気のブランドです。赤ちゃんでも5歳児でもない成人女性の私が、なぜプチバトーに1年中とりつかれているかというと、生地の肌触りがとても良いから。プチバトーの大人向けの衣類の多くは、ベビー用の肌着と同じコットン生地で作られています。そしてTシャツはタイトで着ぶくれしないから、ニットのインナーとしても便利。
こうして私は年中無休でプチバトーのやわらかーい綿100%の何かしらを着て、脱いで、洗濯し、干してをひたすら繰り返しています。すると襟や肩周りの生地の「伸び」が気になってくるんですね。特にハンガーで生地が伸ばされると肩がプクッと膨らんでしまう。私が愛用するXXSサイズのTシャツは身幅が36cm。そう、普通のハンガーの40〜42cm幅は、ちょっと大きすぎて、肩が伸びてしまうのです。
で、試しにこの無印良品のアルミ洗濯用ハンガーの33cmサイズを使ってみたら、Tシャツの肩周りが引っ張られることもなく、ちまっとキレイに干せる。
このハンガーのもう1つのチャームポイントは「材質」。アルミ製でとても軽く、かつ、浴室乾燥機の熱風にもビクともしない頑丈さが頼もしい。おそらく10年くらいは活躍してくれそうな予感がします。
アルミ洗濯用ハンガーのサイズは、小さなものだけじゃなく、定番の42cmはもちろん、キャミソールやタンクトップを干しやすい形状の「肩ひもタイプ」(幅は42cm)、そしてちょっと大きめな45cmも展開されています。洗濯やクローゼットの都合に合わせて、いろいろなハンガーをそろえるとよさそうです。
ちなみに「もっともっと大きなハンガーが欲しい」という方には、中川政七商店の「バスタオルハンガー」をおすすめします。その名の通りバスタオルが干せるビッグなハンガーで、幅は72cmです。
物干し竿にバスタオルを広げて干すと場所を取りますよね。そこでバスタオルハンガーを使えば、省スペースでスマートに干せます。我が家では室内干しでも重宝しています。シンプルな構造のステンレス製で、アルミ製の無印良品のハンガーと見た目も好相性。バスタオルハンガーを使うようになって早5年。今でもピカピカです。
このハンガー、襟回りがキュッと詰まった小さなTシャツやパジャマを干すのにぴったりなんです。子ども服にちょうどよいとの声も聞きますが、我が家では、私自身が年がら年中着ている「プチバトー」のTシャツとパジャマを干すときに活躍しています。
プチバトーは、ベビー服や子供服で人気のブランドです。赤ちゃんでも5歳児でもない成人女性の私が、なぜプチバトーに1年中とりつかれているかというと、生地の肌触りがとても良いから。プチバトーの大人向けの衣類の多くは、ベビー用の肌着と同じコットン生地で作られています。そしてTシャツはタイトで着ぶくれしないから、ニットのインナーとしても便利。
こうして私は年中無休でプチバトーのやわらかーい綿100%の何かしらを着て、脱いで、洗濯し、干してをひたすら繰り返しています。すると襟や肩周りの生地の「伸び」が気になってくるんですね。特にハンガーで生地が伸ばされると肩がプクッと膨らんでしまう。私が愛用するXXSサイズのTシャツは身幅が36cm。そう、普通のハンガーの40〜42cm幅は、ちょっと大きすぎて、肩が伸びてしまうのです。
で、試しにこの無印良品のアルミ洗濯用ハンガーの33cmサイズを使ってみたら、Tシャツの肩周りが引っ張られることもなく、ちまっとキレイに干せる。
このハンガーのもう1つのチャームポイントは「材質」。アルミ製でとても軽く、かつ、浴室乾燥機の熱風にもビクともしない頑丈さが頼もしい。おそらく10年くらいは活躍してくれそうな予感がします。
アルミ洗濯用ハンガーのサイズは、小さなものだけじゃなく、定番の42cmはもちろん、キャミソールやタンクトップを干しやすい形状の「肩ひもタイプ」(幅は42cm)、そしてちょっと大きめな45cmも展開されています。洗濯やクローゼットの都合に合わせて、いろいろなハンガーをそろえるとよさそうです。
ちなみに「もっともっと大きなハンガーが欲しい」という方には、中川政七商店の「バスタオルハンガー」をおすすめします。その名の通りバスタオルが干せるビッグなハンガーで、幅は72cmです。
物干し竿にバスタオルを広げて干すと場所を取りますよね。そこでバスタオルハンガーを使えば、省スペースでスマートに干せます。我が家では室内干しでも重宝しています。シンプルな構造のステンレス製で、アルミ製の無印良品のハンガーと見た目も好相性。バスタオルハンガーを使うようになって早5年。今でもピカピカです。
ハンガー同士がぶつかるとシャラシャラ〜と涼しい音が鳴るのも愛らしい!
インターコンチネンタルのお風呂場とホテルのマネジャーの香り、バイレード『バル・ダフリック』
あるとうれしい「アメニティ」
「海外旅行に行くなら、シャンプーだけは使い慣れた“お気に入り”を持って行って! どんなに疲れていても、シャンプーさえ良ければ、1日の最後にリセットできて、どうにかなる!」と、昔、ヨーロッパ出張でホテルの硬水に泣かされたというある人から力説されたことがきっかけで、私のスーツケースには小分けボトルに詰めたお気に入りのシャンプー一式が必ず入るようになりました。
シャンプー(とコンディショナー)をわざわざ旅先に持って行くなんて、そりゃもちろん重たいけれど、あると確かに便利なのです。いつもの香りや使い心地で落ち着く。そして「滞在先のホテルにアメニティはあるのかしら、ないのかしら」と気にする必要もなくなったので、その点でも楽ちんです。
とはいえ、もしホテルが用意してくれたアメニティが私好みのものだったら、そのアメニティをありがたく使わせてもらっています。
2024年でいうと、タイのパタヤにある「インターコンチネンタル パタヤ リゾート」のアメニティがとても素晴らしく、旅行の良い思い出になりました。
シャンプー(とコンディショナー)をわざわざ旅先に持って行くなんて、そりゃもちろん重たいけれど、あると確かに便利なのです。いつもの香りや使い心地で落ち着く。そして「滞在先のホテルにアメニティはあるのかしら、ないのかしら」と気にする必要もなくなったので、その点でも楽ちんです。
とはいえ、もしホテルが用意してくれたアメニティが私好みのものだったら、そのアメニティをありがたく使わせてもらっています。
2024年でいうと、タイのパタヤにある「インターコンチネンタル パタヤ リゾート」のアメニティがとても素晴らしく、旅行の良い思い出になりました。
バスルームや“ジャングル”にふさわしい香り
インターコンチネンタルのアメニティは、シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、ボディローションの全てがスウェーデンのコスメブランド「BYREDO(バイレード)」の『Bal d'Afrique(バル・ダフリック)』という香りで統一されています。日本やヨーロッパなど、各国のインターコンチネンタルでも同じバル・ダフリックが採用されているようです。
バスタブにも「泡風呂なりなんなり、たくさん使ってね」といわんばかりにバイレードのボディソープがセットされていました
フランス語で「アフリカの舞踏会」という意味のバル・ダフリックは、エッジの立った調香が多いバイレード製品の中では比較的クセが少なく、「柑橘とスミレ、アクセントに蜜が多そうな南国の甘いお花!」といった感じの甘くみずみずしい香り。2009年の発売以来、ずっと人気のロングセラーです。
ホテルのバスルームに置いてあっても香りがさりげなく漂うくらいで、老若男女どなたからも嫌われなさそう。なのにちゃんと記憶に残るような、エキゾチックさもわずかに感じます。絶妙なバランスが素晴らしい。
そしてこのバル・ダフリックと私は、ホテルのバスルームよりも先に、レセプションで既に出合っていました。チェックインを担当してくれたホテルのマネジャーの女性が、バル・ダフリックの香水を使っていたんです。おそらく私を出迎える直前につけてくれたんだろうなと思う香り立ちでしたが、少しもトゲがなく、スコールがいつ降ってもおかしくないようなタイの庭園と彼女の柔和な雰囲気にマッチしていました。
ホテルのバスルームに置いてあっても香りがさりげなく漂うくらいで、老若男女どなたからも嫌われなさそう。なのにちゃんと記憶に残るような、エキゾチックさもわずかに感じます。絶妙なバランスが素晴らしい。
そしてこのバル・ダフリックと私は、ホテルのバスルームよりも先に、レセプションで既に出合っていました。チェックインを担当してくれたホテルのマネジャーの女性が、バル・ダフリックの香水を使っていたんです。おそらく私を出迎える直前につけてくれたんだろうなと思う香り立ちでしたが、少しもトゲがなく、スコールがいつ降ってもおかしくないようなタイの庭園と彼女の柔和な雰囲気にマッチしていました。
香りのおかげでホテルが懐かしい
その後チェックインを済ませ、いっちょ汗を流すか〜とシャワーを浴びたら、レセプションと同じ香りが立ちのぼるじゃないですか! もう感動! 他のレセプショニストからはバル・ダフリックの香りはしなかったので、おそらく彼女が自分でセレクトして使っていたようです。似合ってた〜〜〜!
日本に帰ってから、ホテルやあの優しいマネジャーのことが懐かしくなって、香水の小瓶を買いました。シャワーの湯気が立ちこめるお風呂場でも心地よい香りだったので、日本の梅雨や真夏にもマッチするだろうと考えたのです。正解でした。夏が過ぎて空気も冷たく乾くようになってからは、バル・ダフリックの出番は減りましたが、春になったら、またお世話になります。
日本に帰ってから、ホテルやあの優しいマネジャーのことが懐かしくなって、香水の小瓶を買いました。シャワーの湯気が立ちこめるお風呂場でも心地よい香りだったので、日本の梅雨や真夏にもマッチするだろうと考えたのです。正解でした。夏が過ぎて空気も冷たく乾くようになってからは、バル・ダフリックの出番は減りましたが、春になったら、またお世話になります。
バイレードの香水はどの香りもこのミニマルなボトルデザインで統一されています
ちなみにバイレードは、かつて日本では「バレード」などと呼ばれていました。そして「BYREDO」なる不思議なつづりの由来は、古い英語の「by redolence(香りによって)」という言葉だそう。なるほど私はバル・ダフリックの香りによってタイのことを思い出しているので、その名の通りのブランドといえます。
つまりバル・ダフリックの香りは、インターコンチネンタルからの「また来てね!」という、さりげないメッセージの役目も果たしているようです。
つまりバル・ダフリックの香りは、インターコンチネンタルからの「また来てね!」という、さりげないメッセージの役目も果たしているようです。
花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori