AIスマホ・PixelがあればPCは要らない!?“エッジAI”時代のスマホ仕事術

2024.8.7

初期投資が少ないのがいい

筆者は今まで在籍していた会社の多くで、「仕事道具にはお金をかけろ」と言われて育ちましたが、「スマホで仕事」に関しては普段使っているスマホを活用するところから始められるので、初期投資はほぼ不要。

「好きな場所で自由に仕事ができたら……」と思い立ったら、まずはスマホで試してみるのもいいのでは？

私の仕事セットはこれだけ。
・スマホ
・カメラ
・Bluetoothキーボード

その他、日によって、
・スマートウォッチ
・ノート（紙）
が加わるくらいです。

スマホはPixel 8、カメラはGR IIIxです

スマホにはMagsafe対応ケース&スタンドを装着

スマホにはライノシールドのMagsafe対応ケース&スタンドを装着しています。縦置きでも横置きでも、好みの角度に調整できるのが便利。

スタンドは縦置き・横置きのいずれにも対応

バンカーリング（スマホリング）のような役割も果たすので、バスや電車の中でテキスト入力に集中したいときも安心です。

私の場合はフリック入力が比較的早いので、スマホだけでも困りませんが、トラックパッド付きのBluetoothキーボードがあるとなお快適です。

折り畳み式・トラックパッド付きのBluetoothキーボードで入力がさらに快適に

折り畳めて持ち運びしやすく、複数デバイスで使えるマルチペアリング対応なので、家にいるときはPCのモニタの下にスマホを置き、調べ物はPC、テキスト入力はスマホでというように、文字の入力先を切り替えて作業することも。

撮った写真をPCの大きなモニタで編集して、Googleフォトに保存し、それを資料に挿入するのもラクです。

特に集中したい日は、スマートウォッチの出番です。LINEやMessengerの通知をスマホには出さずにスマートウオッチで確認することで、作業の手を止めないようにしています。「LINEに気を取られていたら、せっかくのスキマ時間が溶けていた」ということにならないための予防策です。スマホカメラの遠隔コントロールもスマートウォッチでできるので、撮影の際も役に立ちます。

スマホ本体とカメラを除けば、いずれもさほど高額なものではなく、外で仕事する予定がなくともバッグに入れておいて負担にならないものばかりです。「いつも手元にあるもの」だけで、快適に仕事ができるのは、スマホで仕事ならではではないでしょうか。

おすすめアプリや設定

業種によって必要なアプリは変わってくると思いますが、スキマ時間に仕事をするだけなら、
・Googleドキュメント
・Googleフォト
・Gemini
のアプリがあれば、ほぼ困ることはありません。

Googleドキュメントは、ちょっとしたメモから原稿作成まで幅広く利用でき、Word文書形式でのアウトプットも可能です。

また、Excelのモバイルアプリは無償版でも、
・Excelファイルの閲覧、作成、編集
・数式や関数の利用
・並び替え／フィルタ機能
・フォント設定／塗りつぶし
・図形の挿入やグラフの挿入
・ファイルの共有／共同作業
といった、PCと同様の基本的な機能を利用できます。

外出先で仕事のExcelファイルを開いて確認・編集できるのは、思った以上に便利です。ささいなタスクなのに「オフィスに戻らないと確認できない」と、やるべきことを先延ばしにしなければならないストレスから開放されます。

スマホでもExcelの基本的な作業はほぼできることに加え、ピンチイン、ピンチアウトで見たい部分にフォーカスしながら作業できるのが、今のExcelアプリのいいところ。以前なら「小さい画面でExcelなんて」と思っていたのがウソのようです。

そして、そんなスマホの作業ととても相性がいいのが生成AI。いくつかあるサービスの中でも、筆者はGoogleの各サービスとシームレスに連携できる「Gemini」を使うことが多いです。

移動時間の算出やホテルの予約を便利に行える……というイメージの強いGeminiですが、ExcelとGeminiをマルチウインドウで開き、目的に応じたExcel関数をGeminiに考えてもらい、それをExcelのセルにコピペ……という使い方も、筆者はよくしています。

これらのツールやアプリがあれば、スマホで「スキマ時間に進めたい仕事」を片付けるのには十分です。それ以上の作業はじっくりPCの前で腰を据えて行う……というように、やるべきことを切り分けると、どんなシチュエーションでも効率のよい働き方ができると感じています。

かつては「家でも出先でも同じ環境で作業できるのが理想」と考えていた筆者ですが、荷物を増やさず、場所も選ばず、その場でできることと家でやることを切り分けることで、むしろその時その時の場面に集中できるようになりました。

待ち時間を“意味ある時間”に変える、スキマ時間の「スマホで仕事」。ぜひ試してみてください。