課金する価値はある？Genspark有料版を試してみた

2025.6.12

中野亜希

趣味の情報を美しくまとめる

好きなトピックを検索バーに入力すると、Gensparkが自動で関連情報を集め、画像やリンク付きの「Sparkpage」を生成します。

京都のたまごサンドについてまとめてもらう

今回は「京都のたまごサンドのおすすめをビジュアル付きでまとめて」とお願いしました。画像や表がたっぷり入ったページが出来上がり、見栄えがアップ！

できあがったSparkpagesをPDFで保存し、旅行プランとして使うのもいいですね。

スーパーエージェントに面倒なタスクを任せる

「スーパーエージェント」機能を使えば、予約やリサーチを自動化可能。友だちと食事に行く際も、ざっくりした条件指定から、希望にピッタリのお店を見つけ、そのまま予約までお願いできます。

「お酒の強い女友達と行くのに適したカジュアルなビストロ」を探してもらうと……

かなりの軒数の中から条件に合うものを勧めてくれる

新宿近辺に無数にあるカジュアルなビストロの中から、好みに合うものをピックしてくれました。そのまま予約に進めるのもスムーズです。

まるでAI秘書が動いてくれる感覚！「次の週末のイベントを調べて、面白そうなものを提案して」と頼めば、ワクワクするプランがすぐ手に入ります。結果をSparkpageで整理してくれるので、友達と共有して「どれ行く？」と盛り上がるのも楽しい。

「予算5000円以内で」など、条件をを加えると、より自分好みの結果に仕上がります。

プロ級の資料作成をサクッと

「〇〇についてのプレゼン資料を作って」と入力すれば、Gensparkがスライドや表を自動生成してくれます。たとえば、「環境問題の概要をスライド10枚で」と指示するだけでプロ並みの資料がすぐに完成。

まずは「2025年のAIトレンドを教えて」と検索してみると、ニュース、論文、SNSの意見を統合したSparkpageが数秒で完成します。出典も明記されています。続けて、「これをスライドにして」と頼むだけ。

作業の進行は「プレビュー」「コード」「考え中」の3つのタブで確認することができます。

プロセスが見えるのも安心

表紙が出力されるまでは1分足らず。全体的にダークなトーンで見やすいデザインのページが続々と生成されていきます。スライド作成に時間がかかると「このまま待つか、他の方法で情報を提供するか？」という質問を返してくれる細やかさにも驚きます。

見やすく整理されたスライドができる

「カラフルなデザインで」「箇条書き中心で」などのオーダーに加え、プレゼン用などに使う場合は、その旨も指示に入れ込むと、ページあたりの文字数を調整し、図を入れるなどのカスタムも可能です。

一言だけの指示でもこの完成度なので、「ChatGPTで壁打ちし、その内容をスライド化」のような手順を踏めば、さらに満足度の高いアウトプットが期待できるでしょう。作業時間が大幅に短縮できます。

面倒な資料作りが一瞬で終わるのはまるで魔法です！

ビジュアルに強く時短効果がすごい

私はどちらかといえば調べ物中に気が散りがちなので、Gensparkの「複数のソースから情報を集め、整理されたSparkpageを即生成」という特徴がとてもありがたく感じます。集中力が途切れても、Gensparkが勝手にまとめてくれるのでストレスフリー。リサーチ結果を待つ間に他のことをしても、メールで通知が来るので安心です（Autopilot Agent使用時）。集中力を途切れさせず、時短効果を高めることに特化した使い勝手だと感じました。

Gensparkは、Sparkpageで情報を視覚的に整理してくれて、画像・動画生成や多機能性が強み。複数のAIに課金している中、Gensparkのライバルと考えられるのはPerplexityだと思います。

Perplexityはテキストベースの迅速な回答が強みで、PDFアップロードやシンプルな情報収集に優れていると感じます。

Perplexityが月額20ドル（約3000円）なのに比べると、Gensparkはやや高いものの、無制限に行える検索やマルチな機能は魅力的です。ビジュアルや多機能性を求めるならGenspark、シンプルな情報収集ならPerplexityが適していると感じました。

デメリットと注意点

そんな魅力がたくさんあるGensparkですが、デメリットに感じる点も……。

Gensparkは無料版でも基本的な検索やSparkpageを生成できます。しかし、クレジット制限が厳しく、1日分のクレジットが瞬く間に上限に達する……というのは先にお話したとおりです。

「1日かけて使い勝手を検証し、良さそうであれば課金を検討する」という方法を取るのが難しいため、ライトユーザーには月24.99ドルがやや高く感じられるかもしれません。

また、UIや回答のトーンなどを含め、カスタマイズできる部分がやや少ない気がします。たとえば、AIシートのデータ分析は便利ですが、特定のパラメータ調整が難しいと感じました。

また、多機能ゆえにUIや操作性がややわかりにくく感じる部分も。使い込んでいけば解消できる部分はあるものの、その試行錯誤にもクレジットは消費されていき、足りなくなれば追加購入……となると、「短期間にどんどん使い込んで、自分だけの使い方を模索」といったことは難しいかもしれません。

クレジットは翌月に持ち越すことができず、未使用分は請求サイクルごとにリセットされてしまうのも、注意したいポイントです。

課金の価値はある？

注意点はあるものの、総合的にはGensparkは魅力のあるAIだと感じます。

市場調査、競合分析、資料作成を効率化したい人、はたまたブログやプレゼン用のビジュアルを迅速に作りたい人にとっては、Gensparkは大いに課金する価値があるといえます。ファクトチェックもしやすいので、技術分野などで正確な情報が必要な人にもおすすめです。また、私のような集中力が途切れやすく、気が散りやすい人の効率化にもピッタリです。

Gensparkは、ついダラダラやってしまいがちな検索を「作業」から「楽しい体験」「高いアウトプット」に変えてくれるツール。趣味の情報収集、旅行計画、プレゼン作成、日常の疑問解決など、アイデア次第で無限に活用できると思います。